エックスサーバーの「新サーバー簡単移行」での確認作業に失敗した結果

エックスサーバーの「新サーバー簡単移行」は、サイト(ブログなど)の新しいサーバーへのスムーズな移行をサポートする便利な機能です。

新サーバー簡単移行機能とは、旧サーバー環境を利用している方が、簡単に新しいサーバー環境へ移行することができる機能です。

旧サーバー環境

サーバー番号:sv1~sv15000.xserver.jp

移行申請から新サーバーの確認までの手順を正確に踏んでいたつもりでしたが、実際には新サーバーのデータ確認ができていませんでした。

本記事では、どのような誤りだったのか、その後どうだったのかを紹介します。

2021年10月7日(木)より、従来の3倍以上の性能になったサーバーを提供開始しました。既に契約している人も切り替えられます。2021/10/07にエックスサーバーののニュース「従来の3倍以上の性能に! さらなる超速化でサーバー速度は圧倒的No.1へ! 高速環境「KUSANAGI」の技術および最新サーバー機器を導入」のタイトルで詳細が記載されています。

私は長い間切り替えていませんでした。

エックスサーバーは、独自ドメインを複数お持ちの方にお勧めのレンタルサーバー! です。しかし、気になるレンタルサーバがあり、サーバを変えようか検討していたので、切り替えを保留にしていました。
目次

新サーバーへの移行手順の大まかな流れ


エックスサーバーの公式サイトでは、次の3ステップで移行手順が紹介されています。

  • STEP1: データコピー
  • STEP2: 確認
  • STEP3: 移行

私が実際に行った作業は以下の通りです。

STEP
サイトのバックアップ

作業は個人の自由

STEP
データコピーの申請

エックスサーバーの管理画面で申請

STEP
ファイルコピー時のエラーログの確認

エックスサーバーの管理画面で確認

STEP
新サーバの移行確認

自分のパソコンで確認

STEP
新サーバへの切り替え申請

エックスサーバーの管理画面で申請

実際に行った作業手順

私が実際に行った作業の流れです。

サイトのバックアップ

  1. Export media with selected content
  2. All-in-One WP Migration

バックアップは、以下の2つのプラグインを使用しました。

念のために、2つの異なるプラグインでバックアップを取得しました。2つを使ったのは、ただの心配性です。

「All-in-One WP Migration」には微妙な評価もあります。バックアップを取ることは何度もありましたが、実際にデータを戻したことはありません。そのため、実際に使えるかどうかはわかりません。

一方、「Export media with selected content」では、最近サイトのデータ移行に使用しました。だいたい使えるものだと思っていますが、データが多すぎる場合には、一部の写真データがインポートされないという問題がありました。

データコピーの申請

データのコピーは、約40分で終わりました。

(1)エックスサーバの管理画面にログインし、「新サーバー簡単移行」をクリックします。

(2)「データコピー申請」をクリックします。

→ 画面が変わるので、「データコピー申請」をクリックします。

→ 「データコピー申請を受理しました。新サーバー環境へのデーターコピー開始時完了時に通知メールにて連絡いたします」と表示されます。

(3)「OK」をクリックします。

すぐにデーターコピー開始のメールが届きました。

約40分後に、データコピーの完了メールが届きました。

ファイルコピー時のエラーログの確認

管理画面にログインすると、「新サーバ簡単移行」機能をご利用中の方へ」のメッセージが表示されます。

(1)「移行画面へ」をクリックします。

(2)「データコピー実行ログ閲覧」をクリックします。

(3)ログにエラーがないか確認します

ドメイン名の下に「ok」とあればエラーなし

新サーバの移行確認

私はこの作業で、新サーバーのデータ確認ができていませんでした。

この時点では、旧サーバーと新サーバーの両方にデータが存在し、新サーバーへの切り替えはまだ行われていません。移行先の新サーバーにアクセスし、データに問題がないかを確認します。

hostsファイルを編集すると、自分のパソコンから移行先サーバーのサイトを閲覧できるようになります。この方法でWebサイトが問題なく表示されるか、動作を確認します。

(1)hostsファイルに追記する内容を用意します。

「サーバーIPアドレス + (半角スペース) + 利用ドメイン名

サーバーIPアドレスは、移行先のIPアドレスです。新サーバー簡単移行 > 「移行元・移行先への操作」をクリックすると、閲覧できます。

(2)hostsファイルを管理者権限で開きます。

hostファイルの場所
  • Windows:C:\WINDOWS\system32\drivers\etc\hosts
  • MAC:/private/etc/hosts または /etc/hosts

メモ帳を右クリックし、「管理者として実行」で開きます。次に、メモ帳のファイルより「ファイルを開く」を選択します。

ファイル名に「C:\WINDOWS\system32\drivers\etc\hosts」と入力し、「開く」をクリックします。

hostファイルの最終行に「サーバーIPアドレス + (半角スペース) + 利用ドメイン名」を入力し、保存して閉じます。

この作業により、自分だけ新サーバーのサイトを閲覧できるようになります。しかし、私が閲覧していたのは、旧サーバーでした。

確認作業が終わったら、hostファイルに追記した「サーバーIPアドレス + (半角スペース) + 利用ドメイン名」は、消します。

(3)サイトにログインして問題ないか確認します。

ブラウザのキャッシュクリアにしてから、ブラウザを立ち上げ、新サーバーの管理画面やサイトを表示して、問題がないか確認します。

ブラウザのキャッシュクリアではなく、シークレットモードでの確認でも問題ない(はず)ので、私はシークレットモードで確認しました。しかし、私が確認していたのは、旧サーバでした。

シークレットモード(Googlechromeの例)

Google Chromeのシークレットモードとは


ユーザーがブラウズしたウェブページや検索履歴、Cookie、その他のプライベートなデータを一時的に保存せずにウェブを閲覧できる機能です。

シークレットモードは、シークレットブラウジングモードまたはプライベートブラウジングモードとも呼ばれます

新サーバーのサイトを閲覧しているつもりで、テスト用に新規投函をしました。

別のブラウザ(Firefox )でサイトを確認してみたところ、追加した新規投函が表示されていました。まだ切替されていないため、私が閲覧できるのは旧サーバで、新規投函がみれないはず。

とらこ

みれるってことは、旧サーバーってことだよな

この時点で、おかしいな?と思いつつ、新サーバへの切り替え申請を実行しました。

新サーバへの切り替え申請

(1)新サーバ簡単移行の画面より、「サーバー切り替え」をクリックします。

(2)「サーバー切り替えをする」をクリックします。

少し待つと、「サーバー切り替えが完了しました」のメッセージが表示されます。

(3)「OK」をクリックして終了です。

新サーバの移行確認ができていなかったと気づく

新サーバーに切り替え後、キャッシュをクリアにしたブラウザで、ワードプレスにログインしたところ、新規追加した投函「テスト」がありませんでした。

私が切り替え前にログインしていたワードプレスの管理画面は、旧サーバでした。

以上の結果、私は新サーバへの切り替え前のデータ確認は行えていなかったのです。

新サーバーに切り替え後に問題が見つかった場合

万が一、新サーバのデータに問題があった場合は、移行後14日間は元のサーバー環境に戻すことが可能です。

また、バックアップからデータを復元するか、14日以内であれば旧サーバへアクセスできるので、データのエクスポート等を実行できます。

幸いなことに、新サーバのデータは問題ありませんでした。

確認できなかった原因

原因は、私が確認作業を手抜きしたためです。

おかしいと気づいていたので、ブラウザのキャッシュをクリアにして確認すればよかったのです。

実は、シークレットモードが怪しかったことは、以前から気づいていました。

2023年に受講していた「Webマーケティング」の職業訓練で、chromeのシークレットモードがおかしいと思っていました。ZOOMの対面授業の際、シークレットモードを使う場面があり、私は履歴が残ることを講師に質問したことがあります。講師の回答は、「わからない」でした。

違う方法での確認方法

キャッシュクリアをクリアにする方法やシークレットモード以外での方法です。

新サーバに切り替わっているので、逆に旧サーバをみれるようにhostファイルを編集しました。その後、chromeの「ゲスト」でワードプレスにログインしました。

新規投函の「テスト」がありました。やはり、私は新サーバーの切り替え前に旧サーバをみていました。

まとめ

エックスサーバーの「新サーバー簡単移行」は、名前の通り、サイト(ブログなど)を新しいサーバーに簡単に移行できます。

注意すべき点は、新サーバーへの切り替え前の確認作業です。横着をしてしまうと、確認作業が無意味になるかもしれません。

Google Chromeのシークレットモードは、通常、ウェブページや検索履歴、Cookie、その他のプライベートなデータを一時的に保存せずにウェブを閲覧できる機能ですが、なぜか履歴が残る場合があります。この原因については、調べてもわかりませんでした。

おすすめは、キャッシュをクリアしたり、ゲストモードで確認したりする方法です(Google Chromeの場合)。また、ひとつのブラウザだけでなく、複数のブラウザや複数の端末で確認することも有効です。

目次