2015年の夏、ツーリング中に自損事故を起こしました。
幸い交通量の少ない場所だったので、誰かを巻き込むこともなく済みました。
損害はバイクが廃車になったこと。そして自分自身の体の怪我です。今でも傷は残っており、寒い時期は痛みもあります。
記録を残そうと思った理由
入院中や退院後の治療で、一体どのくらいで治るんだろうかととても不安でした。
自分と同じ症状の人はいないかとネットで調べまくりました。結果は、情報を見つけることはできず。
今でも当時の写真を見たり思い出したりすると、気分が悪くなります。それでも書く理由は、事故後に不安を感じている人がいたら、何か役立つかもしれない。
また、プロクターの大事さを伝えられればいいなという思いから。
バイクに乗るならプロテクターつけよう
事故の時の服装。
- プロテクター入りのライディングジャケット
- 普通のジーンズ
- トレッキングシューズ
プロテクター入りのライディングパンツをはいていたら、たいした怪我ではなかったと思います。上半身も強く打ったのですが、何ともありませんでした。
プロテクターは大事。
救急車で真っ先に聞かれたのは、頭打った?かでした。当時、私は合気道をやっていて、受け身をとるのがくせになっていたため頭は全く打ちませんでした。ヘルメットは無傷。意外な場面で武道って役立つと思いました。
事故・右カーブで転倒して救急車で運ばれた
スピードは法定速度内、右カーブで転倒しました。
バンさんと、通りすがりの助けてくれたライダーさんたちに
なんであんなところでこけたんだ!?
と不思議がられました。
廃車になったバイク
この頃、私はひどい不眠症で病院へ通っていました。
事故の前日、キャンプ場へ行く途中の運転中にひどい睡魔に襲われていたのを覚えています。
バイクにのるなら、充分な睡眠が大事。
転倒~転倒直後
転倒したときに、バイクが右足に倒れてきてそのまま数メートル引きずられました。
停止した場所は砂利だらけ。これが後で大変なことになったのです。
転倒直後に激痛を感じ、右足側のジーンズが破れているのがみえ、そして骨が見えました。
この日、私のバイクにアクションカムをつけていて転倒直後の動画も残っています。
その記録をみることができたのは、事故から何か月も経ってからです。みたのは一度だけ。
救急車で運ばれてからの処置
バンさんがすぐに救急車を呼んでくれたものの、なかなか到着せず。
病院へ運ばれた後は、処置が終わるまで4時間半かかりました。
私以外の緊急患者はハチに刺された人が数名。ハチさされ患者対応で、何度も待ち時間があったのです。
処置はというと、激痛!
麻酔は効かず。痛すぎて笑ってしまいました。
看護師さんの説明では、傷口に砂利がたくさんあって洗浄してもなかなかとれず。血管を触ってるからこれは痛いよ!とのことでした。
「1週間くらいで抜糸できるから、自宅の近くの病院へ行ってください。」と処置後に言われました。
なので大したことなかったんだな、とこの時はそう思っていました。
病院を出て向かったのは事故現場
病院を後にして、まず向かったのは事故現場。
バイクのレッカー移動をするため。レッカー車が来るまで1時間くらい待ちました。
この時はまだ立っていられましたが、この後大変なことになりました。
帰宅途中にもう人生終わりかもと思った
私は電車で帰ろうと思っていたのですが、バンさんとタンデムで帰宅することになりました。
途中、コンビニによって私の荷物を宅急便で送り、ついでに病院でもらった薬を飲みました。
その数十分後に異変。
高速道路を走行中に目の前が徐々に見えなくなりました。目は開いているはずなのに目の前は
真っ暗!
インカムでバンさんに次のSAとかで停まってくれと言い続けたけれど、ろれつがまわらない!
あぁこのままだとバイクから落ちて同日に2度目の事故になる!高速道路だから、生きていられないかもな。
と他人事のようにぼーっと考えてました。
私の様子がおかしいことに気付いてくれ、次のSAで停まってくれたので死なずにすみました。
しばらく休んだら良くなったのですが、あの症状の原因はわからぬまま。
事故2日後に足に異変を感じ、そして入院
次の日は仕事に行くつもりでいたけれど、無理でした。
時間が経ってどんどん痛みは増すばかり。
事故2日後、朝起きて自分の足に驚きました。右足がパンパンにはれてて左足の倍近い太さになってました。
歩けない・・・
近くの病院へ行ったら大学病院へまわされました。
怪我した膝の傷口を再び開けることに!!
麻酔しても効かず激痛でした。膝に砂とか残ってたそう。
処置後、入院するように言われました。洗濯物を出しっぱなしにしていたので、帰宅したいと言ったら、
足、切断になってもいいの??
脅しか、本当かはわからなかったけど怖いのでそのまま入院。
入院している間は、トイレすら看護師さんを呼ばないといけない状態でした。歩くどころか立つことすらできませんでした。
退院後はしばらく松葉杖生活で、その後約8か月ほど通院しました。
病名と症状
- 蜂窩織炎(ほうかしきえん)
- 右膝挫滅創
- 皮下血腫
傷口から黴菌が入って大変なことになったってことでした。緊急での処置が良くなかったようで、悪化したとも言われました。
入院中は、足がずっとパンパンにむくんでいて寝ていても痛いし、立てないし。
傷口は皮膚がなく、イクラがのっかってるような状態でした。その後、皮膚が壊死してるので、皮膚の移植手術が必要になるかもと言われてました。
皮膚を活性化する機械(名前を忘れた)を3週間使い、何とか皮膚が再生され手術はまのがれました。
その頃の不思議な症状は、膝周りにボウボウと毛が生えたこと。今はありません。傷を守ろうとしてそうなるのかも。
事故でかかった費用
治療費合計約28万円支払いました。
- 救急車で病院へ:1回(1万7千円)
- 入院:11日
- 通院:24回
戻ってきた金額は約20万円
内訳は当時働いていた会社の健康保険組合から4万円ちょっと、バイク保険で約16万円の支払いがありました。
完治したから、通院しなくなったのではありません。香川へ引越しが決まってとりあえず、治療を終了しました。その後も他の病院へ通うようにと言われたけれど、行っていません。
その他かかった費用
- レッカー移動:1万5千円(100kmまで無料のバイク保険)
- 新車で購入したバイクは、たったの4か月で廃車。
- 翌年にバイクを買い、バイク保険に入ったら保険料がグーンとアップ!
休んでる間の賃金
傷病休暇(私傷病休職)制度がある会社で働いている場合は、この制度を利用するのもあり。
事故ってすぐに勤めていた会社の総務から連絡があり、傷病休暇 or 有給休暇のどちらを使う?と聞かれました。私は消化できていなかった有給休暇がたっぷり余ってたので、有給休暇を使いました。
事故で人の優しさをたくさん感じた
- まず、バンさん。
対応はめちゃくちゃ冷静でした。緊急時に冷静ってすごすぎる。 - 事故現場の近所の人。
この日は炎天下だったのですが、近所の人が日傘や氷を持ってきてくれて助かりました。 - 通りすがりのライダーさんたち。
交通整理やバイクの移動を手伝ってくれました。 - 救急隊員と看護師さん。
ずっと話しかけてくれました。痛みを少しでも忘れることができるので、本当に助かりました。 - 道端で出会う人々。
松葉杖を使っていたら、大丈夫?と何度も話しかけられました。見知らぬ人たち、優しい。 - 当時働いていた職場の人たち。
話をしたことない人からも声をかけられました。そして身近にバイク乗りがいたことを知りました。
怪我した所はどうなったかというと、痺れが残っています。日常生活には問題はないけれど、できなくなったこともあり。